○夷隅郡市広域市町村圏事務組合消防本部再燃火災防止要綱
平成30年6月15日
告示第5号
(趣旨)
第1条 この要綱は、夷隅郡市広域市町村圏事務組合消防本部警防規程(令和4年夷隅郡市広域市町村圏事務組合訓令第1号)第28条に規定する再燃火災等の事故発生防止を図るため、必要な事項を定める。
(用語の意義)
第2条 用語の意義については、次のとおりとする。
(1) 関係者等 次の範囲の者
ア 火元の消防対象物(以下「対象物」という。)の所有者、管理者及び占有者
イ 類焼した対象物の所有者、管理者及び占有者
ウ 火災による損害を受けたと認められる対象物の所有者、管理者及び占有者
エ 強い放射熱、接炎又は飛火を受けたと予想される対象物の所有者、管理者又は占有者
(2) 監視 火災現場において再燃のおそれ又は倒壊等がないかを確認する目的で行う活動をいう。
(3) 警戒 消防隊が火災現場から帰署した後、再燃を未然に防止するため再び現場に出向して行う監視活動をいう。
(関係者等の承諾)
第4条 前条の残火の疑いのある対象物の確認を実施する場合においては、過剰な破壊又は注水による被害を与えないよう十分注意するとともに、原則として、関係者等の承諾を得て行うものとする。
(現場警戒)
第5条 署長は、鎮火以後において周囲の状況により必要があると認めたときは、消防隊を現場に配置し、監視、警戒を行わせるものとする。
2 署長は、現場監視、警戒で残火処理活動を実施した消防隊の隊長にチェックリストを提出させるものとする。
3 前項の場合において、交代で現場監視、警戒を行う場合には、作成したチェックリストを次の現場監視、警戒を行う消防隊の隊長に引き継ぐものとし、最終現場監視、警戒を行った消防隊の隊長が、チェックリストを取りまとめ、署長に提出するものとする。
(関係者等への説明)
第6条 署長は、消防部隊引揚げ後における対象物の管理責任の明確化と再燃火災防止を図るため、関係者等に対し、監視及び警戒並びに緊急時における通報等必要な措置を講じるよう説明の上、協力依頼書(様式第2号)を交付し、協力を求めるものとする。
2 対象物の関係者等が不在の場合、又は関係者等による警戒が不可能な場合については、現場保存に当たる警察官、地区役員その他住民に対し協力依頼の上、消防隊が随時監視、警戒出向する等再燃火災防止につとめなければならない。
附則
この告示は、公示の日から施行する。
附則(令和4年2月1日告示第2号)
この告示は、令和4年4月1日から施行する。
別表(第3条関係)
残火処理基準
区分 程度 | 区分 | 場所 | 点検要領 |
Ⅰ ぼや、部分焼等の火災建物 | 1 外見上、鎮火の確認が困難な部分 | 小屋裏、天井裏、床下、ダクト及びパイプスペース等のたて穴 | 点検口(押入れ、ユニットバス等の天井部分)等から内部を視認により点検する。 |
モルタル壁等の二重壁内 | 1 変色部分等表面を素手で触れて、温度を点検する。 2 小屋裏を視認により火気及び煙の有無を点検する。 3 二重壁の一部を破壊して視認により点検する。 | ||
厨房等の火気施設周囲の鉄板及び内装裏面 | |||
押入れ(天袋を含む。)、戸袋 | 内部を視認により火気及び煙の有無を点検する。 | ||
瓦下地、畳の合わせ目 | 外部から視認により火気及び煙の有無を点検する。 | ||
2 消火確認が困難なもの(無煙燃焼又は深部火災になりやすいもの) | 布団、マット、繊維類、紙、木材及び木くずの類 | 水びたし状態であっても、水切れとともに深部に残った火種の燃焼力が強まるので、着火したと思われるものは、屋外の安全な場所に搬出する。 | |
Ⅱ 半焼以上の延焼建物等 | 火種の残りやすい部分 | 1 モルタル壁等の二重壁内 2 柱、梁及び合掌等のほぞ部分 3 焼き堆積物(前2に揚げるもの) 4 強い放射熱を受けた隣接建物 5 風下建築物の飛火危険箇所 | 前Ⅰに準じて点検する。 |
備考 | 1 消防隊が、前Ⅰ及びⅡについて点検する場合は、関係者等の立会いのもとに実施するよう配意する。 2 破壊によらなければ確認できない部分は、関係者等の承諾を得て必要最小限度の範囲で実施し、未破壊部分について、特に監視、警戒するよう関係者等に説明する。 |